<デジタルは劣化しない?> |
・アナログとは劣化の意味が違う アナログ時代の劣化と言えば、経年劣化や、テープなら「伸び」、レコードなら「キズ」といったものが主でした。 デジタル時代に突入してからはそのような「劣化」とは無縁になり、「デジタルは劣化しない」というイメージが生まれました。確かに符号化されたデジタル信号というのは、時間が経っても情報は変わらず、また伸びもしなければ傷も付かない。今までの「劣化」という観点においては、「劣化しない」で合っています。 ですが、デジタルにはデジタルなりの「劣化」が存在します。 「デジタルって?」で説明した、「非可逆圧縮」というのがその代表です。例2では、半分以上の情報が失われていましたよね?文字を2文字取り出したところで、それ以上は読めませんでした。何故これが劣化なのか。では、アナログの文字、つまり紙に書かれた文字が劣化するとは、どのような状態なのでしょうか。色あせたり、滲んだりして、やはり文字が読めなくなった状態ですよね。 これは「音」のデータ、つまり音楽等ですね、これでも同じ事です。結局、音質が低下するのです。 例えば非可逆圧縮を繰り返した音声データは、かなり劣化が進んでいると言えるでしょう。 デジタルデータは、非可逆圧縮コーデックによって「変換」する際に劣化が生じます。劣化の世代を進めないように注意してデータを扱うことが必要です。一度劣化してしまえば、再度元に戻ることはありません。また、圧縮するときは必ず圧縮前のデータをバックアップするようにします。 >>戻る |