<スピーカー>
Audio Wiki



・スピーカーの種類
スピーカーの構造から説明すると長くなるので、今回は割愛します。また別のページで解説しようと思います。
で、スピーカーには、その周波数特性や特徴から様々な呼び名と役割があり、それぞれについて簡単に説明していきます。



・パッシブとアクティブ
スピーカーには、ライン入力されればそのまま音が出せるものと、アンプを介さないと音を出せないタイプがあります。

まず、前者がいわゆる「アクティブスピーカー」と呼ばれるもので、アンプ内蔵型のスピーカーです。主にPC用に販売されていますが、高いものになれば結構いい音が出ます。

後者は、通常一般的にオーディオで使われるスピーカーです。「パッシブスピーカー」と呼ばれるこのスピーカーは、アンプを介して信号を増幅してから、スピーカーケーブルで接続します。様々なタイプが販売されており、業務用ともなれば、コンサートホールで使用するような、とんでもない出力のものもあります。



・エンクロージャー
スピーカーを形作っている「箱」を、正確には「エンクロージャー」といいます。
エンクロージャーは、スピーカーの音を決定する重要な役割を持っています。例えば、低域の再生においては、エンクロージャーの設計がいい加減だと逆位相の音にかき消されて低域の非常に弱いスピーカーになってしまったりします。
高域においても、また然りで、変に共鳴してしまうような設計だと、高音がキンキン響くようなスピーカーになります。

エンクロージャーには、密閉型、バスレフ型などがあります。



・振動板
「音」の振動を生み出すのに必要な、最も重要な部品の一つです。円錐型などの形状で、材質も様々です。マグネシウムやカーボン、アルミニウムに紙。形状と材質の組み合わせが様々で、それぞれのスピーカーの特徴にもなています。
また、音質にも関わってくるので、スピーカーを製作している各社では、昔から研究が行われ、音質の追求が成されてきました。



・スピーカーユニット
スピーカーが、「音」を出す為の最も重要な部品です。主にコイルと磁石で構成されており、交流波である音声信号が流れると、ボイスコイルと呼ばれる一種のコイルが、その交流波に従って振動を起こします。
このボイスコイルには、振動板が取り付けられており、それも一緒に振動して音を生み出します。
コイルが振動するわけですが、確実にコイルを振動させるには、磁石を堅剛なマウントに固定する必要があります。そうでないと、コイルと一緒に磁石まで振動してしまい、コイルが入力された信号どおりに振動出来なくなってしまいます。そのため、如何に確実に磁石を固定し、且つスムーズにボイスコイルが振動できるかが、スピーカーの性能に大きく関わってきます。



・スピーカーシステム
スピーカーユニットをエンクロージャーに取り付けたものを、「スピーカーシステム」、または単に「スピーカー」と呼びます。
普段私たちが目にしている状態のものですね。



・マルチウェイスピーカー
後述するユニットの周波数特性には様々な種類がありますが、フルレンジでは基本的にそれ1つだけでスピーカーシステムを構成します。
ですが、不足している周波数特性を補ったり、最初からそれぞれの周波数に特化したユニットを用いる場合には、いくつかのユニットを1つのエンクロージャーに搭載することがあります。
このようなスピーカーを、「マルチウェイスピーカー」と呼びます。

作成者が自由に周波数特性を設定できる特徴がありますが、それぞれのユニットに確実にその周波数を伝達しなければならず、またそれぞれのユニットが発する周波数が重ならないようにする必要があり、その回路が、回路自体は単純なのですが、設計がシビアになります。このような回路を、「クロスオーバーネットワーク」といいます。
ここには、良く組み合わされるスピーカーシステムをまとめておきます。(一部、Wikipediaを参考にしています。)

>>フルレンジスピーカー
フルレンジのみを用いたスピーカーです。後にツイーターやサブウーファーを追加して使用することも出来ます。

>>2ウェイスピーカー
「ウーファー+ツイーター」、若しくは「フルレンジ+ツイーター」の構成です。小型のスピーカーに多く見られますが、大型でも時々あります。

>>3ウェイスピーカー
「ウーファー+スコーカー+ツイーター」の構成です。

>>4ウェイスピーカー
「3ウェイ+サブウーファー」が主な構成です。



・周波数特性
それぞれのユニットには、その周波数特性によって、個別に呼び名があります。

>>フルレンジ
周波数特性が、50Hz〜15000Hzをカバーするスピーカーを、「フルレンジ」と呼びます。
構造的に最も簡単であり、自作スピーカーなどもフルレンジであることが多いです。音質的にも優れているとされますが、マルチウェイスピーカーと比較すると、やはりダイナミックレンジが不足します。

>>スーパートゥイーター
周波数特性が、25kHz〜100kHzをカバーする、超高域用スピーカーユニットを、「スーパートゥイーター」又は「スーパーツイーター」と言います。
他のユニットと組み合わせて使用されるユニットです。

>>トゥイーター
周波数特性が、5kHz〜24kHzをカバーする、高域用スピーカーユニットを、「トゥイーター」又は「ツイーター」と言います。
こちらも他のユニットと組み合わせて使用します。

>>スコーカー
周波数特性が、500Hz〜5kHzをカバーする、中音域用スピーカーユニットです。

>>ウーファー
周波数特性が、50Hz〜5kHzをカバーする、低域用スピーカーユニットです。

>>スーパーウーファー
周波数特性が、1Hz〜100Hzをカバーする超低域用スピーカーユニットです。
他のスピーカーの低域を補助する目的で、メインのスピーカーとは別体で置かれる事もあり、「サブウーファー」と呼ばれます。ch表記では、0.1ch単位です。


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