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<日常のメンテナンス> 


さてさて、愛すべきスポーツバイクは普段からきちんとメンテナンスをしてあげましょう。自分の安全にも関わるので、この作業はきちんとおこなうべきです。

各部のパーツの名前などは、こちらにまとめてあります。分からないときは参考にしてみて下さい。



これは米式です

まず、一番手軽なところから行くと、空気圧チェックですね。意外と早く抜ける場合もあるので、しっかりチェックしましょう。

空気圧が低いと、歩道などに乗り上げたときに「スネークバイト」というパンクを起こしやすくなります。

バルブの形状には基本的に3種類あって、米式(シュレーダー)、英式(ダンロップ)、仏式(プレスタ) が一般的です。

米式は主にMTBで採用されている形式で、自動車のバルブと全く同じ形状です。空気圧チェックも車のエアゲージが使えますし、空気入れも共通です。エア漏れも一番少ないです。

英式は主に、シティーサイクルで採用されています。構造上空気漏れがしやすい上に、空気圧チェックもできません。スポーツバイクでは殆ど採用されることは無いようです。

仏式は主にロードバイクで採用されています。構造的には米式と似ていますが、似て異なるものです。先端にネジが付いており、それを緩めると、バルブコアが押されてエアの補充や空気圧チェックができるようになります。
先端が細く、曲げてしまいやすいですが、米式に比べて軽量です。また、最近ではMTBでの採用例も多くなってきました。(特にチューブレス)

最低でも、左の写真のようなエアポンプは用意しておきましょう。1000円くらいで買えます。

米式等であれば、右の写真のようなエアゲージを用意したほうが、正確な空気圧の設定ができます。



右端に見える「29」がPSI表記です
ダウンヒルで使えそうな低圧設定

適正空気圧は、タイヤ側面に刻印されていることが多いです。よく探して、最適な空気圧にしましょう。

単位は「BAR」と「PSI」で表記されていることが多いですが、「BAR」をみればいいです。これはkg/cm^2 と同じ単位なので、ゲージとあわせやすいです。「PSI」は、確か15PSIで1気圧と定義していたはずですが、計算は面倒なので割愛します(^_^;)

たいていは、「2BARs(29PSI) - 4BARs(58PSI)」のように範囲を設けていることが多いですが、たまに1つの値に限定しているタイヤもあります。

一応、この数値でメーカーが保障する走行性能と対パンク性能を発揮するようですが、これ以外にも最適な数値があったりもするので、探してみるのも面白いです。あ、飽くまで自己責任でお願いしますね。

ちなみに、このタイヤは1.5kgがおいしい空気圧でした。あまりにも低いですが、ペダリングが異様に軽くなります。グリップも良好、乗り心地もよし。なんか、相反する条件を満たしてしまったという感じです(^_^;) まあ、パンクがちょっと怖いですけど

ついでに、タイヤに異物が刺さっていないか等を確認しておきましょう。走り始めたら「プシュ〜・・・」なんてことになりかねませんからね。あと、この作業でスローパンクの危険も減らせます。

減り具合も確認します。まあ、よほど荒っぽく乗らない限り数千キロは持つので、あまり心配するほどのことでもないですが、一応。




茶色く見えているのは、錆びではなく泥です

さて、次はチェーンのチェックをしましょう。汚れが酷いときは、スプロケットを傷める恐れもあるので、そこそこの間隔でクリーニングするようにします。

また、オイルも注します。一般的には「ラスペネ」が最も多く使われていると思います。「シリコンスプレー」でもいいかも知れませんが、いくら自転車と言えど駆動系なので止めたほうがいいかも。

「556」はオイルの種類が違うので、チェーンオイルにはなりません。吹きかけないように。錆びたときは良いかもしれませんが。

他のパーツ、特にブレーキに掛からないように注意しながら、チェーン全体に満遍なく吹きつけ、余分なオイルを全てふき取ります。オイルが変に残っていると、それが砂などの汚れを呼んでしまいます。スプロケットにもオイルは掛けません。

余裕があれば、チェーンの伸びもチェックするといいと思います。まあ、チェックしなくても5000kmとか10000kmで交換していけば問題ないとは思いますが。
伸びのチェックですが、フロントのスプロケの垂直から90°の位置でチェーンを外側に引っ張って、5mmとかそれ以上浮き上がるようなら、伸びが出てると思います。


これはディスクブレーキです

そして、最も重要なブレーキをチェックします。これはブレーキの種類によって細かいチェック項目は変わってきますが、基本的には、「パッドの減り」、「リム・ローターの減り」、「クリアランスチェック」、「ブレーキ作動テスト」程度でしょうか。

減りに関しては、規定の部分まで減っていたら新品に交換しましょう。クリアランスは、パッドと、リムやローターとの「隙間」のことなのですが、これは調整用のダイアルやネジが付いているので、左右均等で干渉しないように調整します。

ブレーキ作動テストは簡単ですね。ちょっと乗ってブレーキを掛けてもいいですし、ひっくり返してタイヤを回してもいいです。
ただし、油圧ブレーキ仕様の場合はエアを噛んでしまう恐れがあるので、ひっくり返すのは止めた方がいいです。

また、油圧仕様なら必要に応じてエア抜きもやっておきます。方法は、製品のパッケージに記載されていることが多いと思います。

ワイヤーブレーキならワイヤー、油圧ブレーキならホースのチェックをしましょう。

自転車の最も重要なパーツに直結している部分なので、しっかりチェックします。これに異常があると、最悪事故に繋がるので乗る直前でもいいので省かないでください。

ワイヤーが解れていないか? オイルのホースにキズや穴は無いか?




クイックレリーズレバー

そして、クイックレリーズが緩んでいないかをしっかりとチェックします。以前、これのチェックを怠って自滅事故を起こした挙句に、メーカーにクレームを言った人がいましたが、そんなことにならないように(^_^;)

手のひらでレバーを押して、手が少し痛いくらいで締まっていくのが最適な締め付けです。ゆるいと走行中にタイヤが外れるので、しっかりと締めましょう。ですが、締め付けすぎも良くないので、購入後に一回外してみて、堅さを覚えておくといいと思います。

後は、各部の増し締めとフレームにクラック(亀裂)が入っていないかを調べます。当然のことですが、増し締めにしろパーツの交換にしろ、一通りの工具が必要です。
専用工具は何故か高いので、ホームセンターで売っている工具でいいと思います。ただし、100円ショップで売っている工具は精度も強度も低く、最悪マシンを傷める恐れがあるので止めた方がいいです。

これらの作業は、洗車しながらのほうが楽です。愛車も綺麗にできるし、安全の為のメンテナンスもできるので、洗車をメンテナンスの基本として始めてみてはいかがでしょうか。






そして、雨や紫外線からバイクを守る為に、保管時はカバーは掛けておきましょう。雨があたると錆びてしまいますし(特にチェーン)、紫外線はタイヤを劣化させますからね。カバーはあったほうがいいでしょう。

ですが、安いカバーだと直ぐに破けて使い物にならない場合が多いので、最初から3000円くらい出していいものを買ったほうがいいと思います。

このカバーも、ホームセンターで2980円で売っていたものです。正直、たかがカバーに3000円は高すぎです(^_^;)
ですがこれ以下の値段だと直ぐに破けてしまったので、最終的にこれを買ったほうが安上がりだと思います。
このカバーは、さすがに3000円もするだけあって、丈夫です。


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