<2012年1月14日〜16日>
フロントサス・駆動系・制動系


さてさて、今回は室内まで持ち込んでのオーバーホール(OH)です。
「室内に持ち込む」と簡単に言いますが、結構大変でした(^_^;) 階段でのターンでリアディレイラーをヒットしそうで・・・


この記事の写真撮影にはF300を使用しました

タイヤ外して部屋に持ち込み、フレームは別で持ち込み、工具を持ち込み・・・

私の部屋は2階にあるので、何回も往復して必要なものを搬入。

やっとこさ準備が整いました・・・この時点で結構疲れ気味(^_^;)




今回はクランク以外は全てOHするので、工具セットとスプレー類も結構使います。


ぐちゃぐちゃ工具セットとスプレー類一式



左から、ラスペネ・パーツクリーナー・ウエス・シリコンスプレー・エアーダスター
これらスプレー類を室内で使うとき、当然ストーブは止め、換気を十分行います。


さて、作業を始めましょうか。今回はグレードアップ前のOHなので、OHしても使わずにお蔵入りのパーツもあります。
まずブレーキを外していきます。


DHで頑張ってくれた
BR-M495

今回、ブレーキは油圧に交換するので、ブレーキはこのままお蔵入りです。特にOHとかするとこがないので(^_^;)

それにしても、改めてメカニカルディスクを手で持ってみましたが、意外と重いです。これなら「油圧よりも軽量」とはあまり言えないような気がします。いや、べつに自分がこれから油圧に交換するからって機械式を否定するわけじゃないですよ(^_^)ゞ この後、機械式の扱いの楽さを改めて痛感することになったのですから。

パッドはそれ程減ってないですね〜 う〜ん・・・

実はこの間、軽くポタリング程度に舗装路を走っていて、かるーくブレーキを掛けたんです。普通なら「スゥ〜〜〜ギッ」ってな感じで止まるんですけど、そのときは「シュー・・・シャーーー!!!」(^_^;) ブレーキからすごい音がします。
砂でも噛みこんだのかな〜と思って、一応停止して確認したんですが、特に噛みこんだ様子も要素も無く、ローターだけが異常に荒れていました。一応制動力自体はあんまし変わってなかったので、そのまま家まで自走していきました。
帰ってからよく観察してみたんですが、制動面の金属がどう見てもステンレス(鉄・Fe)には見えないのです。これはどう見てもアルミ(Al)です。ローターがアルミ???超軽量ローターなら、何か聞いたこともあるけど・・・ローターには「ステンレス」って書いてあるし・・・

何か噛みこんで荒れた、と言うより、アルミの研磨面の荒れ方に特徴が似ています。

???と思いつつ、なんとなくローターの取説を眺めていたら、「ローターにアルミ面が現れるか厚さが1.5mm以下で交換してください」だって。

(-_-) ローターってアルミと鉄で作ってるんですか・・・一応厚さを測ってみると1.6mmでギリギリのラインですが、わざわざ「アルミ面が・・・」って書いてあるってことは、1.5mmに達する前に使えなくなることもあるんですかね?

しかも、それ以前の問題として、何でこんな早くローターが使えなくなるんでしょうか。パッドが半分も減ってないのに、ローターが先に寿命を迎えるって・・・

「雨天DHのせい?それとも、あれはアルミじゃなくて、実はまだ使えるとか?でも1.6mm?そういえば、ナラシで当たりが出るのが早かったよな。ということは・・・」

・・・・・・・・・もういいです。交換しましょう・・・ 見た目的にも他に欲しいのがあるしね。
実は、今回のグレードアップに踏み切ったのは、これがキッカケだったりします。どうせ弄るなら、一気にやってしまおう!と。


そんなことを回想しつつ作業をしていると、コンピュータが

「コンタクトされたユーザーから、SKYPEに着信があります。発信者・・・」

と言っています。どうやらイタリアからの通話のようです。向こうには私の従兄弟であるイタリア人(日伊ハーフです)、その友達のアフリカ人などなどが4,5人集まっていました。適当に話しつつ、作業を進めます。

イ:「Ni-hao!」
私:「Not Ni-hao!!(ニーハオ言うな!!)」(彼らにとって、中国人も日本人も似たようなものなのです・・・)
イ:「日本人は何でも食べるのか?(ノイジーだったけどこんなニュアンスに聞こえた)」
私:「中国人と一緒にするな!(We're different than chinese. Don't get the wrong idea !)」
って言おうと思ったら、その前に私が日本語で言ったことを従兄弟が通訳してました(^_^;)
すると、彼らが言うには、

イ:「気に入った!」
だそうです。

「CIAO!(じゃあな!)」


一応、ハンドル周りのパーツ一式。

ブレーキレバーやエンドバーですね。あとはXTRのブレーキワイヤーです(笑) あ、あと今回気が付いたんですが、私が後からXTRに交換したワイヤーはピカピカで金属光沢を放っているのに対して、新車で買ったときから付いている標準のワイヤーはかなり酸化(いや、炭化か?)が進んでいるようで、光沢がありません。

さすがに高いグレードのワイヤーは、それなりに考えて作られているようです。

さて、リアディレイラーを外していきます。と言っても難しい作業ではありませんね。ボルト1本外すだけですから。

さようなら、ALIVIO・・・

まあ、そのうち私のアバランチェがMTBとして使えなくなるくらいヘタったら、今回外したパーツを使ってレストアして街乗り専用に、XTは新しいフレームに移植しようと思っているんですけどね。
次はフレームから組むぞ〜!
って言っても、何年先の話しなんだか(^_^;)

プーリーを外してクリーニングします。走行距離800km程度なので、それほど磨耗していません。交換が必要そうな部分はありませんでした。

各部、クリーニングとオイルアップして元に戻します。

ところで、プーリーってベアリングが入っていないんですよね・・・それでもあんなにクルックル回るんですから、しっかりオイルアップしましょう。

グリスのがいいんでしょうけど、回転効率を考えると、柔らかいオイルの方がいい気がしますね〜。とりあえず、ラスペネを採用(笑)。まあ、次使うときはどうせ全部オイルは無くなってるんでしょうけど。

他の部分もクリーニングしてグリスアップ、再組み付け。リアディレイラー完了!ヘタったパーツじゃないから、OHも簡単ですね。

この他、チェーンとスプロケは1週間ほど前に外でクリーニングしておいたので、そのままお蔵入りさせます。スプロケ・チェーンともパーツクリーナーを吹きかけて汚れを落とし、チェーンにはラスペネ、スプロケにはシリコンスプレーを吹きかけておきました。

最後に外装をラスペネで磨いて、シリコンスプレーで光沢だしと保護をします。

キズが見える意外、性能的には新品以上だと思いますよ。以前に軽く掃除したときも、納車直後よりも変速性能は上がりましたから(^_^;) ま、基本メンテは自分でやるもんですからね。

ですが、自信が無い場合は無理してやらないほうが安全です。ショップなら一応確実にメンテしてくれますからね。無理してやって事故ったらシャレになりませんし。

次に、ディスクローターとスプロケット。

今回は、ディスクローターもスプロケも交換なので、両方とも外します。

これには特殊工具が2つ必要になります。ローターとスプロケのロックリングの形状は共通なので同じ工具で回せますが、スプロケの取り外しには専用のスプロケ回しが必要です。ただし取り付けには使いません。


Acera

フロントディレイラーはクリーニングのみ行います。というのも、リアもそうですけど、ディレイラーってあんまし分解できるとこが無いんですよね。(多分、低グレードなせいでしょうけど。。。)

パークリで綺麗にして、ラスペネとグリスで潤滑、シリコンスプレーで仕上げます。

特に異常は見当たらず。



そのうち、ここにも「DeoreXT」の文字が登場することでしょう。

ところで、FDのクランプが締め付ける部分の塗装が少し傷んでしまっていたんで、今回は取り付け前にビニールテープを巻いて保護しておきました。
でも、普通は気にしないものなのかな?


他にも、擦れて傷がついているところにはビニテを巻いておきます。

ここはリアのブレーキケーブルが擦れるところです。「WARNING」のステッカーが一部だけ見えているのがちょっとカッコ悪いですね(^_^;)


う・・・DHの名残がここにも・・・

やっぱバラしてクリーンアップしないと綺麗にはならないのですね・・・

パークリで拭いて、グリスを薄く塗っておきます。

さてお次は、フロントサスのOHに入っていきましょうか。
正直、MTBのサスなんて触るのは初めてです。

「基本的な構造は、どんなサスペンションでも一緒でしょ!」

完全な見切り発車です(^_^;)
ラジコンもやってるんですが、私のラジコンのサスはオイルダンパー仕様なので結構扱いが面倒なのです。このサスはそれよりは楽だと思うんですけど・・・・

とりあえず、ハンドルとサイコンの速度センサーをフォークから外していきます。

取れました。さて、ここからどうすればいいんでしょうね〜(笑)

とりあえず、フォークの底にあるボルトを外してみましたが、分解できませんね。
他には・・・もうネジ無いじゃん。

「・・・・・・」

う〜ん(^_^;) 前途多難。
しか〜し!ここで諦めては、今まで散々機械を弄ってきた経験が全て無意味と化してしまう!!(大げさな・・・)

「こういうのは頭を柔らかくして考えるんだ!!ネジがもう見当たらないってことは、外すべきものはネジじゃないんだ!!」

と意気込んでいましたが、よく見てみれば回せるのって、後1箇所しかないんですよね。

そう、ここです。プリロードを調整するダイヤルのある台座?ですかね。

一見回らなさそうなんですが、円周上にある無数の”窪み”にラジペンを引っ掛けて回すと、固着していたのか「カチッ」と言って回り始めました。(普通の右ねじです)

注意点は、回す前にはプリロードを完全に抜いておくことです。1T程度なら大丈夫かもしれませんが、数T回してあると、取り外すときに回しにくいだけでなく、最悪飛び出す恐れもあると思います。


リチウムグリス

今回サスを含めたOHするに当たって、新たにグリスを購入しました。

購入したのは3種類で、普通のさび止めや潤滑に使う「シャーシグリス」、高速ベアリングや耐熱性が求められる場所に使う「リチウムグリス」、リチウムグリスでも耐えられない場所に使う「モリブデングリス」です。

シャーシグリスは黒っぽい茶色で(ウ○コ色)、リチウムグリスは黄色が強い黄緑色、モリブデングリスは灰色をしています。

ハッキリ言って、モリブデンなんてチャリで使うようなこともないし、こんな大量にも必要ないんですけど、値段が安かったので買って来てしまいました(^_^;) (あ、ママチャリのローラーブレーキで使うか)

シャーシグリスが128円、リチウムグリスが198円、モリブデングリスが298円です。それにオイル注し3つで204円(1個68円)です。ね?買って損は無いでしょ。


左側、こちらはスプリングのみ
黄色っぽく見えるのがリチウムグリス

台座を外すと、いくつかパーツが見えるので、慎重に取り出していきます。順番を間違えないようにならべ、クリーニング。

そして、フォークをひっくり返すとスプリングが出てきました。

「うわっ!汚い!!」

なんかメッチャ柔らかいグリス(シリコン系か?)が塗ってあって、DHの影響でしょうか、真っ黒になっています。

「こんなグリスじゃぁ、DHには耐えられないよな・・・」

元々動きが渋かったし、最近、減衰力が弱いような気もしてたんですよね・・・まさかこんな状態だったとは。
綺麗にして、リチウムグリスを適当に詰めて元に戻します。

左右ともスプリングだけなのかな〜と思っていたら、右側にはフリクションダンパーが入っていました。う〜ん、これならグリスの種類や量を変えて、減衰力や耐久性の調整ができそうですね・・・

ヘッドパーツも綺麗にしておきます。安もんなんで、ベアリングむき出しです(^_^;)

ここも、そのうちカートリッジ型に変えたいな・・・



最後に元に戻して、出来上がりっと。

ハンドルポジションをちょっと高くしてみました。最近シートポジションもかなり高めにセットしているので、ちょっとハンドルが低くなり過ぎていましたから。





さて、今回はここまで。これから先は、新しいパーツが来ないと進められません。予定では明日来るはずなのですが・・・

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